シーリング防水とは?
シーリング防水とは、建物を雨水の侵入から保護し、気密性を確保するために外壁の継ぎ目にシーリング材を使用した防水工事のことを指します。この特別な材料は、防水性と機密性を高めるだけでなく、地震の際の揺れや衝撃を吸収する役割も果たします。
シーリング材とその使用方法?
シーリング材はペースト状の材料で、外壁ボードのつなぎ目や外壁と窓の隙間に適用されます。これによって、効果的にシーリング防水が行われるのです。
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シーリング防水のメリット : シーリング防水工事を行うことで、サイディングボードの隙間やひび割れから生じる様々な問題を予防し、建物の寿命を延ばすことができます。特に、サイディングボードは薄くて硬いので、ひび割れや破損のリスクがあります。この隙間にシーリング材を充填することで、これらの問題を防ぎます。
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定期的なメンテナンス : シーリング防水工事と定期的なメンテナンスを組み合わせることで、外壁の雨漏りやひび割れなど、建物の劣化を加速させる問題を解消できます。これにより、建物の寿命が大いに延びます。
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コスト削減 : さらに、外壁メンテナンスとシーリング防水を同時に行うことで、足場仮設の費用を一度で済ませることができ、経済的にも大きなメリットがあります。
要するに、シーリング防水工事は建物を保護し、長持ちさせるための重要なステップであり、コスト効率の観点からもメリットが多いです。
シーリング防水工事をするべきタイミングは?
建物の外壁に特定の症状が現れた際、シーリング防水工事を考慮する時期とみなせます。
警戒すべき症状
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外壁のシーリング材の剥がれ
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シーリング材にひび割れや亀裂が見える
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シーリング材が細くなり、サイディング壁の隙間から下地が露出
耐用年数
シーリング材の種類によりますが、通常の耐用年数は5年から10年です。建物の築年数が5年を超えたら、定期的にシーリング材を検査し、劣化が見つかったら、すぐにシーリング防水工事を検討しましょう。
シーリング防水工事の種類
シーリング防水工事には、「打ち替え工事」と「打ち増し工事」の2つの方法が存在します。シーリング材の劣化状態に基づいて、最適な方法を選択しましょう。
打ち替え工事
この方法では、古いシーリング材を全て取り除き、新しいシーリング材を塗布します。新しい材料で隙間をしっかりと埋め、防水性、機密性、収縮性を元の状態に戻すことができます。ただし、この方法は、材料費や手間が多いため、単価が高くなります。
打ち増し工事
この方法では、新しいシーリング材を既存の材料の上に塗り重ねます。既存のシーリング材がまだ硬化やひび割れなどの劣化が進んでいない場合に適しています。撤去作業がないため、単価が打ち替え工事よりも安くなります。しかし、既存のシーリング材と新しいシーリング材が完全に結合しないため、経年と共に剥がれてくる可能性があり、耐用年数は打ち替え工事よりも短いです。
シーリング防水工事の手順
シーリング防水工事は次のステップで行います
1. 除去作業(打ち替え工事のみ)
既存のシーリング材を完全に取り除きます。
2. 清掃作業
シーリング材が埋められていた部分を清掃します。
3. バックアップ材またはボンドブレーカーの取り付け
建物の動きにシーリング材が適応できるよう、充填前に深さを調整します。特定の部品は、バックアップ材が入れられない場合、ボンドブレーカーが取り付けられます。
4. マスキングテープで養生
シーリングの薬剤が他の部分に付着しないように、マスキングテープを使用します。
5. プライマーの塗布
基盤が乾いていてきれいな場合、プライマーを塗ります。これにより、シーリング材の密着が向上します。
6. シーリング材の充填
コーキングガンを使用して、材料を目地に注入します。このステップは、技能が必要です。
7. シーリング材の平滑化
材料を均等に広げ、余分な部分を取り除きます。これにより、材料がしっかりと密着します。
8. 完了
シーリング材が完全に乾いたら、マスキングテープを剥がし、作業は完了です。
シーリング材の種類
ウレタン
耐久性が高く、外壁のひび割れや目地の補修に適していますが、紫外線に弱いので保護塗装が必要です。
シリコン
耐候性・耐水性に優れていますが、外部塗装は不可能です。主に内装に使用されます。
アクリル
安価で作業性が良いですが、耐久性は低いため、リフォーム時にはおすすめできません。
変成シリコン
多用途に使用され、上から塗装することも可能です。しかし、他のタイプに比べ、密着性と耐久性が劣ります。