ウレタン防水とは?屋上防水の劣化はありませんか?
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屋上防水は劣化が進行しやすいことをご存知ですか?
建物の構造上、なかなか簡単に確認できる場所ではないので、
劣化していることに気が付かず、放置されやすい場所です。
劣化したままにしていると、最悪の場合雨漏りを引き起こすこともあります。
雨漏りが発生してしまうと、屋上防水の費用の他にも
雨漏り修理まで必要になり、工事費用が高額になってしまいます。
今回は防水工事の方法の1つである、ウレタン防水についてご説明させていただきます。
ウレタン防水とは?
ウレタン防水とは、マンションや陸屋根などの平らな屋上に行う防水工事のひとつです。
液体状のウレタン樹脂を複数回塗ることで繋ぎ目のない防水層を形成し、雨水の侵入を防ぎます。
施工も簡単で、防水工事の中では安価な上に、
別の素材の防水材があってもそのまま上から塗り重ねることもできるなど、
メリットも多く、最も主流の改修用防水工事です。
5、6年ごとにトップコートを再塗装することで、15年程度、防水効果を保持できます。
液体状のため、屋上、ベランダ、バルコニー等どんな形状の場所にも採用できます。
短所としては、人の手で塗るため、完全に均一な膜厚にはならない(専用の機器を用いれば最小限に抑えることが可能です)、
乾燥に時間がかかる(その間歩行不可のため、マンションの廊下等には不向き)、
デザイン性がないということが挙げられますが、
性能的に目立った短所はありません。
迷ったらウレタン防水を選択しても良いと言っても過言ではないでしょう。
密着工法と通気緩衝工法
ウレタン防水には、様々な工法がありますが、
今回は採用されることの多い2つの工法をご紹介します。
◎ベランダ防水なら「密着工法」がおすすめ
ウレタン防水材を下地に直接塗った後、メッシュのような補強布を貼り付け、
その上から更にウレタン防水材を規定の厚さになるまで塗り重ねていき、
上塗材で仕上げる工法です。
工期が比較的早く、工事費用を安く抑えることができます。
短期間で防水工事を行いたいといった方にオススメです。
下地の影響を受けやすく、きちんと下地処理がされていなかった場合、
防水層のひび割れ・膨れなどが発生しやすくなりますので注意が必要です。
特に下地を十分に乾燥させる必要があり、
ベランダなどの狭い箇所の防水工事に向いています。
水分を含んだ状態のまま、ウレタン防水で蓋をしてしまうと、
太陽熱などで蒸気になった水分が逃げ場を失い、
「膨れ」と呼ばれる劣化現象を引き起こします。
すでに雨漏りしている建物や厚い保護コンクリートに覆われた屋上などは
中まで完全に乾燥させることが難しいため、密着工法より通気緩衝工法がいいでしょう。
◎雨漏りなど水分を含んだ下地に最適な「通気緩衝工法」
裏側に溝があいている通気緩衝シートを貼り付け、その上からウレタン防水材を塗布します。
初期費用は密着工法と比べて高くなりますが、雨漏りなど水分を含んだ下地に最も効果的です。
長年にわたって下地に侵入した水分がそのまま下地に染みこむと雨漏りが、
日にあたり湿気となって外に出ようとすれば膨れという劣化症状が発生します。
通気緩衝工法では、そのような劣化の原因となる下地に含まれた水分を
シートの溝を通り道にして、脱気装置で外部に逃がすことができます。
水分を多く含んでいる可能性が高い築年数が古い建物や、
ルーフバルコニー、陸屋根、マンションの屋上など面積が広い箇所におすすめです。
ウレタン防水の補修のサイン
防水工事を行ってから10年以上経過している場合は防水工事を、
5年程の場合は、防水層を覆っているトップコートの塗り替えを依頼するといいでしょう。
メンテナンスは早めの方が費用も安くなります。
雨漏りしていなくても、ベランダやバルコニーなど目視可能な箇所は
定期的に下記のような劣化症状がないかチェックしましょう。
直接目視できない場合は、近くの高い建物などから望遠鏡を使って確認してみたり、
防水工事を行ってから5~10年の間に業者に診断を依頼したりすると良いでしょう。
望遠鏡を使って劣化症状が見られた場合は、
実際近くで見るとよりひどい状態であることが多いため、
できる限り早めに業者に確認を依頼しましょう。
補修のサインは以下の通りです。
1つでも当てはまれば、ウレタン防水の寿命が薄れている可能性が高いです。
チェックポイント
《緊急性はないけれど要注意》
・表面が色あせている
・ひび割れが発生している
・ルーフドレイン(水を外部に流すための排水溝)の周りにゴミが溜まっている
・雨上がりなど、一部に水が溜まっている
・コケや藻、雑草が生えている。
※防水層まで根が生えているかもしれません。むやみに抜くのはやめましょう。
《早急に業者に依頼しましょう》
・室内に雨漏りが発生している
・防水層が膨れている
・ルーフドレインが詰まっている
ウレタン防水は業者に依頼するのがオススメ
ベランダなどの狭い場所では、ホームセンターで材料をそろえ、
DIYすることも可能ですが、基本的には業者に依頼することをおすすめします。
なぜなら、市販品と業者の使用する材料とでは性能が異なることと、
きちんと施工できなかった場合や既存の工法と相性の悪い防水材を使用した場合、
数年も経たないうちに劣化し始める可能性が非常に高いからです。
ウレタン防水には専門知識を要します。
失敗した後に業者に依頼すると通常の工事よりも高くかかる可能性が高いため、
上記の劣化症状が見られたら、早めに防水工事を依頼しましょう。
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